【鉄筋コンクリート(RC)の解体工事】
建物の解体工事を建物の種類別に分類してみます。その中で今回は鉄筋コンクリート(RC)解体工事についてご説明させていただきます。
01_鉄筋コンクリート(RC)解体工事の坪単価
まず、坪単価ですが、手壊しかどうが、建物が小さすぎる場合、道幅が狭い場合、壊しやすさなどによって坪単価は変動しますがざっくりとした坪単価は『坪あたり8万円~25万円』となります。
02_鉄筋コンクリート(RC)解体工事に必要な資格
鉄筋コンクリート(RC)解体工事を行うにあたっての資格は『解体業の届出』『建設業許可 とび土工』が必要です。ただし、解体業の届出につきましては500万円以下の工事かつ各都道府県毎の解体業の届出の資格が必要です。
02-1_東京都の場合
東京都で解体工事を行う場合には東京都に解体業の届出を行う必要があります。
02-2_埼玉県の場合
埼玉県で解体工事を行う場合には、埼玉県で解体業の届出を行う必要があります
02-3_建設業許可について
建設業許可につきましては各都道府県毎の許可の申請は必要なく、仮に東京都知事の建設業許可の資格を持っていれば日本全国で5,000万円までの解体工事の請負を行うことが可能です。なお、5,000万円を超える請負工事を請負う場合には解体工事業者は都道府県ではなく国土交通大臣の建設業許可が必要となります。
03_鉄筋コンクリート(RC)解体工事で気を付けなければならない点
03-1_杭の有無
鉄筋コンクリート(RC)解体工事の際に気を付けなければならないもう一つの点は杭の有無です。建物の図面などを事前に入手して杭の有無を把握しておく必要があります。杭がある場合、杭の撤去が必要かどうか検討する必要があります。鉄骨の建物を壊した後に木造の建物を建てる場合には杭の撤去が必要ない場合も多いのです。杭がある場合には杭の撤去が必要かどうかも検討してみてください。
03-1_杭の撤去費用
ここで、杭の撤去費用について事例でご説明させていただきます。鉄筋コンクリート(RC)延床面積80坪の解体工事費用が税込800万円だったとします。杭の撤去費用は1本あたり30万円~50万円くらいかかります。仮に20本あったとしたら600万円~1000万円かかることとなります。
04_鉄筋コンクリート(RC)解体の作業工程
鉄筋コンクリート(RC)解体工事の作業工程につきましては、下記のように分類できます。
①各種届出:建設リサイクル法届出、特定建設の届出、道路使用許可の届出、事前周知の届出等
②近隣挨拶:粗品と挨拶状をもって近隣にごあいさつに行きます。
③養生工事:建物のまわりに養生シートで囲いをします。
④内装解体工事:石膏ボードやトイレやキッチンなど建物の内装を撤去します。
⑤重機による解体:建物が鉄筋コンクリートだけになってきたら、建物の躯体を重機で解体します。
⑥基礎撤去工事:建物の基礎を重機で撤去します。
⑦ガラの手拾い作業:重機のスケルトンバケットからこぼれ落ちたガラ(基礎の破片)を手で拾います。
⑧整地工事:建物の基礎を撤去した後が凹んでいますので、平らになるように整地します。
⑨立合い確認作業:ご依頼主またはご依頼主の代理人に現場をチェックしていただきます。
⑩納品引き渡し:チェックが完了したら引き渡しとなります。
⑪杭の撤去がある場合にはそれぞれ作業工程に追加されます。