【内装解体・原状回復】
店舗を閉店する場合、事務所・オフィスを移転する場合などに原状回復工事が必要となってきます。原状回復工事には造作した内装を撤去する内装解体工事と建物本体を補修して元の状態に戻すという補修工事の2つの工事があります。
【内装解体の際の補修工事】
内装を撤去する内装解体工事では借主様が造作した壁やキッチンやトイレや移動した防火設備などを撤去します。また、補修工事では内装を作りこみする際に、建物躯体に穴をあけた部分やガラスの割れやコンクリート土間、電気、ガス関連の切り回しなどを補修します。
【原状回復工事での注意点】
原状回復工事で気を付けなければならいことがいくつかあります。
- ビルのオーナーの意見をどこまで受け入れるのか
- 内装解体工事および補修工事の工期
- 音や水漏れ等で他のフロアの借主様に迷惑をかけないこと
1.ビルのオーナーの意見をどこまで受け入れるのか
経年劣化で生じたひび割れや配管の詰まりなども借主側の責任になることもあれば、ビルのオーナー側の費用で補修工事することもあります。どこまでの範囲を原状回復するのかを明確にしておかないとトラブルとなる可能性もあります。工事範囲を明確にするためにビルオーナー様、不動産会社、借主様との間で密に話し合いを行う必要があります。
2.内装解体工事および補修工事の工期
工事期間中も賃料が発生しています。また、次の借主が決まっている場合もあります。このため、工事の納期はしっかりと管理していく必要があります。もし、工事が遅れてしまった場合などは賃料は借主様が負担することになってしまうので気を付けなければなりません。
3.音や水漏れ等で他のフロアの借主様に迷惑をかけないこと
音についてですが、コンクリート土間のハツリなどを行う場合に大きな音や振動が出てしまいます。そのため、借主様の周りの店舗にも事前にしっかりと確認をしてどの時間帯は絶対に大きな音が出る工事をやってはいけないかを確認しておく必要があります。さらに、水漏れが発生してしまった場合には、下のフロアの店舗が営業できなくなってしまう事態まで発生することがありますので十分な注意が必要です。
【店舗の内装解体・原状回復】
店舗の内装解体・原状回復につきましては工事業者は下記の項目をチェックしながら工事の施工管理を行います。依頼主様と致しましても、下記の工事チェック項目の内容を確認しながら工事の打ち合わせに役立てていただければ幸いです。
- 内装材の撤去・キッチンの撤去
- 土間の撤去
- トイレの撤去
- 防火設備の移設
- 電気の切り回し
- ガスの切り回し
- エアコンおよび室外機の撤去
- ダクトの撤去および穴埋め補修
- 配管の詰まり
- 看板撤去
- ガラスの交換
- ダムウェーターの有無と撤去補修
- 産業廃棄物の搬出経路
- 共有スペースの補修
- 工期
- 他の店舗の営業時間や営業形態
【事務所・オフィスの原状回復】
事務所を移転する場合には原状回復工事が必要となってきます。間仕切りやエアコン室外機の撤去など店舗の内装解体に準じた形で原状回復を行います。注意点と致しましては、ビルのオーナー様と借主様との間で事前に確認事項をしっかり書面で取り決めを行う必要があります。工期チェックや工事中の騒音や他の店舗の方との関係を常に気にしながら工事を進める必要があります。